正しいスイングの習得は、ゴルフを楽しくプレーするための第一関門となります。
特に初心者さんは、ボールに当てようとする意識が強く、手打ちがなかなか直らないものです。
今回はそんな手打ちを改善するための心掛けや練習法をお伝えしていきます。
手打ちが引き起こすデメリットとは
手打ちが体に染みついてしまうと、ゴルフを楽しむ上で様々なデメリットが生じてしまいます。
たとえば、握る力が強くなりがちで、ゴルフクラブへ大きな負荷がかかる点が挙げられます。
グリップ部分が摩耗すれば交換する必要がありますし、シャフトやヘッドが歪みメッキが剥げれば、修理へ出す必要も出てきます。
壊れたゴルフクラブでは実力を十分に発揮できません。
メンテナンス費用もかさむばかりです。
第二に、手打ちが一向に直らないと、精神的にも身体的にもゴルフを続けることが負担になります。
なかなか上達できないとモチベーションは下がるばかりです。
気が乗らないままゴルフを続けも、上達は望めないでしょう。
反対に、練習へ熱を入れすぎ、手首や肩へ負担をかけすぎるといった、身体の故障にもつながります。
正しい打ち方を身につけていれば、身体への負担はほんの少しで済みます。
ゴルフを長期的な趣味に考えているのであれば、早い段階で手打ちを卒業して、身体への負担を和らげたいところです。
なぜ手打ちになってしまうのか
ゴルフは傍目に見ると、ただ単にボールを力いっぱい叩く、単純なスポーツと思われがちですよね。
しかし実際にプレーしてみるとこれがまた難しく、飛距離を出すためには、力まかせにスイングしても上手くいきません。
「手」打ちがダメと言われるぐらいですから、ゴルフでは全身でスイングする必要があるのです。
この「全身で」という意識が抜け落ちていると、いつまでも手打ちが直りません。
腕の動きはもちろん大切ですが、下半身の動きもそれに負けないほど大切なのです。
下半身でバランスを取らずにスイングを続けると、一打一打の力加減がバラバラで、安定した力加減をつかめません。
逆に足をまったく動かさず、当てることだけに意識を置いてしまうと、全身をバネにする動きが身に付かず、ボールへ腕の力しか伝えられません。
ゴルフにおいて下半身は、バランス調整と飛距離アップ、2つの大事な役割を担っているのです。
まずは「ゴルフは腕で打つもの」という意識を捨て、下半身の動きにも注意を払うようにしましょう。
練習時に心がけたい改善点
上手く当てる意識が強すぎると、自分の悪いクセになかなか気づかないものです。
上手く打てないからと熱くならず、冷静な頭でスイングしてみましょう。
「ショットの瞬間、力み過ぎてボールがあらぬ方向へ飛んでしまった」「ガニ股で打っていて、足の動きで飛距離を稼げなかった」といった自分のクセが見えてくるはずです。
自分の悪い部分を探ろうとする意識が、まず必要なのです。
とはいえ、頭で考えすぎてプレーがぎこちなくなる事態は避けたいところ。
ゴルフを楽しみつつ、改善点も発見できる心身状態が理想的です。
この状態を一言で表すのであれば「リラックス状態」です。
そこでまず、ゴルフ場であれ打ちっぱなしであれ、ゴルフを楽しむ前に念入りなストレッチをするようにしましょう。
自然な動きでスイングするためには、身体の緊張をほぐすことは最低条件です。
そしてスイングの直前には、深呼吸で心を落ち着けること。
気負い過ぎず、静かな気持でショットを決めることができれば、自分のクセを分析する余裕も出てきます。
手打ちを克服できる具体的なスイングの仕方
直らない手打ちを解消するにはまず、心身ともにリラックスすることが大切だと伝えてきました。
ここではさらに、具体的な練習方法も記していきます。
まずは、ゴルフクラブの正しい握り方を確認しましょう。
握る力が強すぎると、腕と肩にも力が入りすぎてしまい、リラックスが難しくなってしまいます。
入れる力は手からすっぽ抜けない程度で十分です。手のひらで押さえ込むのではなく、指でそっとつまむようにゴルフクラブを持ちましょう。
さて、次は実際のスイング練習についてです。
いきなりボールを打ち始めず、まずはゴルフクラブを振り子のようにブラブラ振ってみましょう。
クラブの重さを意識して、前後に放り投げるようイメージすると、次第に腕から余計な力が抜けていきます。
このとき両足は、地面をしっかり踏みしめ、均等に体重がかかるようにしましょう。
腕の動きに合わせて、腰をねじる動きも入れること。
力まずにクラブを振る感覚が掴めたら、そのままボールを打ち始めます。
完全にリラックスできていれば、自然と全身を使ってスイングできますから、あとは徐々に力を入れるタイミングを探っていくだけです。
手打ちが直らないならリラックスしてゴルフに挑もう
ゴルフはいたって単調な動作に見えますが、上半身だけでなく下半身の運びも重要となる、奥が深いスポーツです。
上半身だけに頼ると、力任せの手打ちになりがち。
手打ちが直らないと様々なデメリットが生じるため、早い段階で矯正したいところです。
そのためには、心身ともにリラックスを心掛けましょう。
力を入れない身体の運びを意識していけば、自然と自分のクセを発見して直せます。