一般的なスポーツに比べてゴルフのルールは複雑で、それによりプレーが遅延してしまうケースも多く、こうした問題を解消するために新たにルールの改正が行われました。
そこで今回はワンペナによるドロップの変更点について解説していきます。
ドロップする高さの変更
ワンペナによるドロップの新ルールで大きく変更された点として挙げられるのがボールを落とす高さです。
これまで池ポチャなどによってプレーの続行が不可能となった場合のワンペナによるドロップは肩の高さから落とすことがルールとして定められていました。
しかし、ルールの改正によってボールを落とす位置が肩から膝に変更されています。
これにより、以前のように高い位置から落とすことで、木や石などの障害物に接触して救済エリア外にバウンドしてしまうといったミスを減らせるようになりました。
低い高さから落とすことは自分の意図する位置にボールを落下させられ、その後のリカバリーがしやすくなっています。
体への接触についても変更点があり、以前はドロップをした際に体に接触した時は再度ドロップをし直す必要がありました。
しかし、改正後はボールがバウンドして体に触れてしまってもエリア内に留まっていれば再ドロップをせずにそのまま打つことができます。
このルールを知らずに以前と同じ肩の高さから落とす間違ったドロップでボールを打ってしまうとさらに追加でワンペナルティが科せられてしまうので注意が必要です。
救済エリアの計測方法
初心者の中にはワンペナによるドロップをする時に特に意識をせずに行ってしまう人も少なくありません。
しかし、このドロップには定められた救済エリアと呼ばれる範囲が決められています。
救済エリアはドロップする前に落ちているボールの場所を基準にクラブ2本分の長さ以内です。
使用するクラブはパター以外であれば特に規定はなく、プレイヤーが自由な判断で選ぶことができます。
パターが禁止されているのは、ゴルフで使用するクラブの中で唯一パターだけが長さに上限が設けられていないからです。
長いパターを使用すればそれだけ救済エリアの範囲が広くなって公平性が失われてしまうという理由から、パター以外で計測するように定められています。
この点についてはルールの改正による大きな変化はありません。
また、ボールを落とす位置に関しても以前のルールと同様に、ドロップする前のボールを基準に前後左右自分の好きな場所に落とすことができます。
ドロップしたボールが救済エリア外に転がってしまった場合は再度ドロップをし直さなくてはいけません。
もし、範囲外に落ちたことに気が付かずに打ってしまうと追加のペナルティ対象となります。
ドロップの変更によるプレーの迅速化
ワンペナによるドロップはルールの改正によって以前より格段にやりやすくなっているのが特徴です。
位置を低くして任意の場所に落としやすくしたことで、ドロップのやり直しの減少やリカバリーのしやすさといった時短効果を生むことができます。
これにより、ミスショットをしやすい初心者でも安心して楽しむことができるのはもちろん、以前から問題となっていたプレーの遅延なども解消できるのです。