「ゴルフはマナーにうるさそう」というイメージから、苦手意識を持っている人も少なくないようです。
事実、ゴルフには服装や行動など、いくつものマナーが存在します。
ゴルファー同士が快適に楽しくプレーするためには、基本マナーは欠かせないものです。
ここで紹介するゴルフのマナーを知ることで、初めてのラウンドでも周囲の人に迷惑をかけずに済むでしょう。
大前提として遵守すべきマナー
ゴルフ場にはドレスコードがある
ゴルフ場では、服装にもきまりがあります。
襟付きのトップスにロングパンツ(ベルト着用)、ゴルフ用シューズが基本のスタイルです。
ロングパンツが定番ですが、ショートパンツやスカートでも構いません。ゴルフ場によっては、帽子の着用を義務付けているところもあります。
反対にマナー違反とされている服装は、Tシャツやタンクトップ、ジャージ、ジーンズ、芝を傷つけるシューズなどです。
各ゴルフ場によってもドレスコードは異なりますので、利用する予定のゴルフ場のホームページをチェックしてあらかじめ把握しておくようにしましょう。
コース内は基本的に禁煙
タバコを吸わない人にはあまり関係ないことかもしれませんが、コース内では禁煙となっているケースがほとんどです。
なかには、コース内だけでなく、クラブハウス内も禁煙となっているゴルフ場もあります。
一般的にはティグラウンド付近に灰皿が設置されており、ティショットをしたら次のホールのティグラウンドまでは喫煙できません。
公共の場所でもそうであるように、ゴルフ場でも喫煙可能な場所が決められています。
指定された場所以外でタバコを吸うことはマナー違反となりますので、愛煙家の人は気をつけてください。
プレー中のマナー
他の人への心配り
打つ人がアドレス(ボールを打つ構え)に入ったら、邪魔をしないように静かに見守りましょう。
このときに大声で話したり動き回ったりすると、打つ人は集中できずにミスをするかもしれません。
また、影が伸びやすい夏場は特に、パットライン上に影を落とさないよう注意が必要です。
ライン上に影が落ちるとパッティングがしづらいため、打つ人から離れた位置に立つようにします。
そしてグリーンに入るときは、他の人のパットラインを踏まないよう気をつけてください。
ゴルフ場では、自分たち以外のグループもプレーしています。
スロープレー(プレーが遅くなること)は次の組の迷惑になるため、前の組に遅れずについていきましょう。
グリーン上のマナー
繊細な芝を傷つけないためにも、グリーン上で走るのは控えてください。
そして、ボールマークを直すことも必須マナーとされています。
ボールマークとは、ボールがグリーンに落ちたときにできる芝のくぼみのことです。
グリーンフォークという専用の道具を使って、このくぼみを修復します。
まず、グリーンフォークの背を上に向けてボールマークの淵に刺し、芝を中央に寄せていきます。
同じように、各方向からも繰り返して芝を中央に寄せましょう。
最後に、パターの裏で寄せた芝を軽く叩いておくと、きれいに整います。
バンカー上のマナー
バンカーに入るときは、低い所から入るのが基本です。
高い所から入ってしまうと、土手の砂が崩れてしまったり、芝を痛めてしまったりする恐れがあるからです。
また、高い所は斜面が急になっているケースも多く、危険性もあります。
バンカーショットの後は、足跡やショットの跡をならしてから外に出るのがマナーです。
レーキという道具がバンカーの周辺に置いてあるので、それを使用してバンカーをならし、使い終わったら元の場所に戻しておきましょう。
事故を防ぐためのマナー
クラブやボールを万が一誰かに当ててしまうと、大ケガを負わせてしまう恐れがあります。
スイングする際は、近くに誰もいないことを必ず確かめてからにしましょう。
また、前のグループがまだ残っていて打球が当たる可能性があるときは、離れるのを待ってから打つようにしてください。
もし、前のグループや隣のコースに打ち込んでしまったら、「ファー」と大声で叫び、周囲の人たちに危険を知らせます。
一方で、自分の身に危険が及ぶ可能性もあります。
これから打とうとしている人の近くに立ってしまうと、クラブやボールが自分に向かってくるかもしれません。
加えて、打つ人の集中を乱してプレーの妨げにもなるため、決して近くには立たないようにしましょう。
マナーを守ってゴルフを楽しもう
ゴルフにはさまざまなマナーが存在しますが、いずれもゴルファーが快適にプレーできるようにと配慮されたものばかりです。
同じ組で一緒にプレーする人はもちろん、他の組の人たちにも気を配ることで、誰もが気持ちよくゴルフを楽しむことができます。
最初からすべてのマナーを完璧にこなすのは難しくとも、回数を重ねるうちに次第に慣れていくものです。
一つ一つ身に付けていきましょう。