ゴルフをプレーするには意外とお金がかかるので、安く手に入る型落ちのクラブを買うのは賢い方法です。
そこでこの記事では、型落ちクラブの選び方のコツを紹介しています。
反発係数について
型落ちのゴルフクラブを購入する際に、真っ先に確認しておかなければいけないのがSLEルールに適合しているのかどうかです。
SLEルールとは、反発係数の上限を定めた規制のことです。
具体的には反発係数が0.83を超えるドライバーを指していて、基本的には使用することができません。
主な理由としては、フェースと呼ばれるボールを打つ面の反発力が高いと、プレイヤーの腕前に関わらずそれなりの飛距離が出るからです。
ゴルフはより少ない打数でカップインしたプレイヤーの勝ちです。
同じ腕前の人であれば、1ヤードでも遠くにボールを飛ばせる方が有利とされています。
本来であれば、飛距離を伸ばすためにはスイングを改善したり、筋力をつけたりしなければいけません。
ところがきちんと当たりさえすれば飛距離が出る高反発ドライバーなら、そのような努力をする必要がなくなります。
おまけに高反発ドライバーを使用した者が圧倒的に有利なってしまうのです。
これではゴルフという競技の本質が損なわれるからと、高反発ドライバーを使用するのは違反になりました。
そのためSLEルールが施行された2008年より以前に作られた、型落ちのゴルフクラブを購入する際には注意が必要です。
中には「SLEルールに適合していません」などといった注意書きのあるゴルフクラブがあるので、チェックしておきましょう。
溝に関するルール
実は反発力以外にも、ゴルフクラブにはルールがあります。
それが溝に関するもので、パター以外のロフトが25度以上のクラブに適用されることになったのです。
これまではゴルフクラブに刻まれている溝はV字が一般的でした。
しかしU字の溝が刻まれるようになってからは、深いラフからでもバックスピンがかけられるようになりました。
そのため反発力と同様に、ゴルフクラブの性能の恩恵を受け過ぎるといった考えから、規制されています。
ここで頭に入れておかなければいけないのが、U字の溝が刻まれたゴルフクラブはすべて駄目というわけではない点です。
同じU字の溝でもエッジ部分が丸く削ってあれば適用となる場合があるのです。
ちなみにこのルールは2010年に施行されているので、溝に関しては該当年以降に作られた型落ちクラブを選ぶと良いです。
ただ中には2009年に作られた型落ちクラブを購入してしまったという人がいるかもしれません。
だからと言って直ちにそのクラブは違反かといえば、決してそうではないです。
2023年の12月31日までは、適合クラブとして扱わられるので心配はありません
性能で見る型落ちクラブ
例外はあるものの基本的にドライバーについては、製造された日が新しいものほどボールが当たった時に反発する面が広く作られています。
もしも安定してボールをフェースの真ん中でとらえることができないというのであれば、可能な限り新しい型のものを選ぶ方が良いです。
真ん中を外したとしても、それなりの飛距離を出すことができるからです。
それからフェアウェイウッドと呼ばれるクラブですが、こちらもドライバーと同じく型が新しいクラブほど良く飛ぶように作られています。
ただし古い型のクラブは駄目かというと決してそんなことはないです。
古い型のフェアウェイウッドの場合、飛距離を出すよりも安定性を求めて作られているケースが多いのです。
そこでとにかく飛ばしたいなら新しい型を選び、狙ったところにボールを落としたいなら少し古めのクラブを選びましょう。
アイアンに関しても新しい型のクラブの方が飛距離が出しやすいです。
しかし初心者であれば、古い型の方が使いやすい可能性が高いです。
理由は新しいものは飛距離を出すために、ロフトを立たせている場合が一般的だからです。
それに対して古い型のクラブは、現在ほどアイアンに飛距離を求めておらず、むしろ高く上げるために設計されていました。
おかげで新しい型のクラブではミスショットをするとライナーで飛んでいき、下手をするとボールを見失うことがあります。
それに対してロフトを寝かせているアイアンでミスしても、ボールは高く上がるだけで飛距離は出ないため、OBになりにくいというわけです。
ただし注意点としては、極端に古い型のアイアンを選ぶと溝がルール違反になる場合がある点です。慣れている人なら別なのですが、初心者の場合だと一見しただけではルールの範囲内の溝かどうかを区別するのは困難でしょう。
そこで購入するならルールが施行された2010年以降に販売されたアイアンを選ぶのが無難です。
目的に合わせて選びましょう
2008年や2010年以前に作られたものには、ルール違反のクラブがあると書きました。ただしこれはあくまでも「競技としてプレーする場合」に限ります。
例えば仲間内でプレーする時に、気持ち良く飛ばしたいと考えることがあるでしょう。
あるいは遊びでバックスピンをかけたい場合、ゴルフ場が許せば不適合クラブを使って問題はありません。
しかし共にプレーする人が嫌がる、または何かしらの大会に出る予定の人が型落ちクラブを買うなら、2010年以降に作られたものが無難です。