ゴルフは運動神経がなくても楽しめるスポーツだと言われています。
それは一体なぜなのでしょうか。その理由に迫ってみましょう。
ゴルフは運動音痴でも大丈夫?
プロゴルファーたちの活躍が目覚ましいなか、小さな頃からゴルフに慣れ親しんできたという人もいるでしょうが、やはり大人になってからゴルフをやり始めたという人が大半でしょう。
仕事の付き合いで始めたり、運動不足を解消しようとゴルフをスタートする人も多くいます。
「自分も始めてみたいな」と思ったとき、大きな壁になるのが運動神経です。
小さな頃に体育の授業で苦戦した経験がある人ほど、「他のスポーツも駄目だったし、ゴルフもどうせ上手くできないに決まっている」と諦めてしまうのではないでしょうか。
しかしやる前からブレーキを掛けてしまうのは勿体ない。
ゴルフは運動音痴でも楽しめるスポーツだと言われているからです。
その理由をひも解いていきましょう。
そもそも運動神経とは?
そもそも、運動神経とは何なのでしょうか。
運動神経とは、体や内臓の筋肉の動きを伝えるための神経の総称です。
つまり脳から出た命令が筋肉へと伝わるための神経システムのことを言います。
思い通りに体を操ることができる、目の前のアクションに対して自分がどう動くべきか分かる、というのが運動が得意な人の共通点と言えるでしょう。
ただし、それだけでは「運動神経がいい」とは言えません。
体の動かし方が上手いことに加え、心肺機能が強い、空間把握能力が高い、動体視力がいい、といった条件が総合的に発揮されることで「運動神経がいい」と評価されるのです。
運動神経がいい人はこうした特徴があるので、初めて触れるようなスポーツでもある程度のレベルまでは簡単に到達できてしまいます。
神経系統は14歳ごろまでには形成されてしまうと言われています。
多くのスポーツ選手が子供の頃から鍛錬に励み、並外れたパフォーマンスを生み出しているのはもはや周知の事実。
「子供の運動神経は、親で決まる」とばかりに、研究熱心、教育熱心な親も多いでしょう。
ゴルフもその例に漏れず、プロで活躍する選手は生まれ持った恵まれた体格はもちろんのこと、幼い頃から培った運動神経を余すところなく活用しています。
こう聞くと「やっぱりどんなスポーツでも運動神経は不可欠」と考えてしまいがちですが、それはあくまでプロの話。
普段の生活の中で楽しむレベルであるならば、ゴルフは運動神経がなくとも十分楽しめるスポーツなのです。
気に掛ける部分が少ない
野球やサッカー、バスケットボールといった「スポーツ」と聞いてパッと思い浮かぶような競技は、一度に様々な動きを駆使しなければなりません。
例えばサッカーであれば走りながらボールをドリブルし、味方や敵の位置を把握し、適切な場所へとボールをパスするという動きを行うことになります。
この一連の動きには「走る」「ボールをドリブルする」「ボールを適切な場所に、適切な力で蹴る」「空間を把握する」といった行為を同時進行で行う必要があるのです。
これにはやはりそれなりの運動神経が必要になります。
足が速いだけでは足りず、ボールの扱いが上手いだけでもやはり不十分です。
その点、ゴルフは「止まっているボールを、ゴルフクラブを使って打つ」という動作だけで成り立っています。
もちろん狙った場所にボールを落とすことは非常に難しく、それなりの練習が必要になりますが、少なくとも多くの動作を同時並行で行う必要はありません。
一度にいろいろな箇所に気を回さなくていい、というのは、運動音痴にとってはありがたいポイントと言えるでしょう。
自分のペースで楽しめる
野球やサッカーといったチーム競技は、他人との連携が必要不可欠です。
そのためには全員がある程度の運動神経を持っていなければなりません。
「運動が苦手でチームの足を引っ張ってしまい、運動そのものが苦手になってしまった」という運動音痴の人は多いのではないでしょうか。
プレイの度に気まずい思いをすることになっては楽しむどころではありません。
その点、ゴルフは個人競技です。
コースを回るなら人と接せることになりますが、プレイ自体は自分一人との戦いですし、打ちっぱなしなら周りに気を配る必要はありません。
思いっきり失敗しても誰かの迷惑にならない、というのは大きなメリットと言えるでしょう。
体力は必要ない?
サッカーやバスケットボールといった競技は、制限時間中ずっと駆け回ってプレイすることになります。
これにはそれなりの体力が必要です。
こうしたスポーツの選手寿命が短いのは、年齢と共にどうしても体力が衰えてしまうという、どうしようもない事情があるのです。
ゴルフは比較的体力を消費しないスポーツです。
コースを回るとなれば多少歩きますが、プロのツアーのように全工程歩く訳ではなく、カートに乗って移動するため実際に歩いている時間は1~2時間程度と言われています。
つまり平地を散歩できるだけの体力があれば十分なのです。
もちろん、最後までパフォーマンスを落とさずにプレイするためにはある程度の体力が必要になりますが、それは続けていくうちに自然と身についていくものです。
体力に差がある男性と女性が、一緒にコースを回ることができるというのも、ゴルフに体力が関係ない一つの証拠と言えるでしょう。
走る必要がない
運動音痴の人には、そもそも走るのが苦手だという人が少なくありません。
古今東西、ほぼ全てのスポーツは速く走ることができればそれだけ有利になります。
サッカーやバスケットボールでは、足が速ければ攻守を素早く切り替えることができますし、味方のピンチにもチャンスにも駆けつけることができます。
野球ならダイヤモンドを素早く駆け抜けることで、それだけ得点チャンスが生まれるのです。
つまり足が遅いと、多くのスポーツではそれだけで不利な状況になってしまうのです。
その点、ゴルフは一切走る必要はありません。
むしろ芝生を傷付けてしまうため、走ることはマナー違反です。
鈍足で悔しい思いをしてきた人にとって、まさにうってつけのスポーツと言えるのではないでしょうか。
自分のペースに合わせて楽しくプレイしよう
野球やサッカーと違い、ゴルフは50代60代でも多くの人が楽しんでいます。
人間は年齢と共にどうしても運動能力が衰えてしまうもの、つまりそれだけ運動神経に関係なく楽しむことができるスポーツなのです。
これまでスポーツにはいい思い出がない、運動音痴で尻込みしてしまうという人も、一度ゴルフにトライしてみてください。
スポーツの楽しさを味わうことがきっとできます。